新入社員日記2018㉓

≪人を育てる≫

 

世の中には様々な仕事がある。

その仕事を、結果としてもたらされるものを一言で言い表すとどのような言葉となるのか。
「生み出す」「育てる」「作る」「直す」「動かす」「片付ける」等々。
今の自分自身の仕事はさしずめ「結び付ける」辺りになるのかも知れないと感じている。

 

この3月末に大阪校で大きなイベントがある。

そのイベントの制作に関わる中で、演出を創る講師の先生方から意見を求められることが多くある。
そのため、中身を知る為レッスンを拝見させて頂く事が今まで以上に多い。

 

数多くの様々なレッスンを拝見していくと色んな制作方法を目の当たりにする。

 

 

タレントの一挙手一投足まで指導されているのか、比較的自由主義なのかも感じ取ることが出来る。
どちらに分がある、というのではなく、それぞれの「目的」があることは言うまでもない。

 

ヴォーカルレッスンを拝見すると、その先生の温度や熱意が一目瞭然である。

「思い」をどのように音楽に表現すれば良いのか、思想や理論的な解釈の軸がぶれない先生もいらっしゃれば、極めて冷静に熱意を示される方もおられて敬服することが多い。

 

どちらにしてもその先生の音楽やタレント等に対する「温度」は制作において極めて大切な要素であることは間違いがない。

 

何に価値をおいて指導にあたっておられるかも分かる。技術的には、個人の力量を引き上げることに関心があるのか、
アンサンブルを心地よく構成されたいのか、音楽と技術のバランスや配分からもその先生の趣味ははっきりと捉えられる。

 

しかし技術的なことより顕著に示されるのが、先生と生徒の「関係性」について、である。
これは当事者らは、言わば「閉じられた」世界にいるので気付かないことが多いが、自分の講師をしていた頃を振り返るもその信頼関係のグラデーションは明確に浮かび上がるのだ。

 

集団における人間同士のコミュニケーションによって、その関係性から生み出される創造的なものには、人々の共感を呼ぶ何かが存在する。
それが歌詞を伴った音楽によって代弁される時、大きな感動につながるということは、ある意味当然のことなのかもしれない。
そしてその「人の集まり」にどのような意味を見出し、何を喜びとされているのか、が伝わる演奏に出会う事がある。
たとえ演奏が完璧なものでなくてもそのような瞬間に出会えることは、音楽のもたらす感動の一つとして大いに心を動かされるものである。

 

最後に。

芸能という世界に携わってまもなく一年が経過するが、ジャンルを問わず、可能性は限りない世界であることを深く実感した一年であったと思う。

 

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